フェラーリ360チャレンジストラダーレ タイミングベルト交換のお話

こんにちは!

今日も雨降りですね。。

まだ8月なのに、ここ最近は肌寒い日が続いてます。

今日はフェラーリのタイミングベルト交換のお話です。

ちょっと前に作業した360チャレンジストラダーレの作業を

紹介します。

最初にタイミングベルトの交換作業と言うのはフェラーリ360系までの

オーナーさんなら気になる作業ですよね?!

360系のタイベル交換は基本的に室内側から作業するんですが、KSPでは

リア側もバラします。

最初に1番ピストンが上死点にある事を確認します

室内側からだけでもタイベルと周辺パーツの交換は可能ですが、本来は確認した

方が良い箇所があるんです。

エンジンルーム側も結構バラします。

手間ですが、確実に作業するには必要なんですよね。

室内側からタイベルとベアリング類を交換するんですが、こちらからだけだと、

もしカムの位置がずれてた場合は確認出来ずにそのまま組むことになります。

これはカムスプロケット側

純正でスライド式を採用してるので、ここのマークだけで合わせた場合、万が一

カムの位置が違って組まれてた場合はバルタイがズレる事になります。

実際、過去に数台ズレてた車両が有りました。

そのズレも許容範囲なら問題ありませんが、タイベル交換の時に

きっちり修正します。

こちらはリア側のカバーを外した所

カムの位置決めマークはここにあります。

このマークが指定の位置に4本全て揃ってる事を確認します。

こちらのバンクも

このカムの位置が全て揃ったのを確認してから、スプロケット側のスライドを確認

ずれてる場合はスライドさせて調整しなおす。

プーリー側はカムカバーにマークが有る。

カムの位置を確認後にスプロケットの位置も確認。

予断ですが、国産車の場合ほとんどがクランクプーリー側にもマークがあります。

次の画像はホンダNSXのエンジンですが、クランクプーリー、エンジン側に

マークがあります。

国産車のカムスプロケットは固定式なので、カムスプロケット、クランクプーリーの

位置が出てれば基本的には組むようにしか組めません。

ようするにカムとスプロケットがスライド式の場合はチューニングカーと

同じようにきっちり確認しないとダメなんですね。

続いてこちら

タイミングベルトのテンショナーです。

これにもちょっとコツがあります。

基本的にオートテンショナーなんですが、すべてがオートではありません。

ある程度ベアリングの位置を調整したところからオートですが、その最初に

固定する位置が重要です。

最初のベアリングがずれると最悪オートの調整が追いつかずにトラブルが出ます。

基本的にオートだからと言って油断して組むと大変な事になるので

注意が必要です。

ちなみにタイミングベルトを交換するときはパーツ類を絶対に汚してはいけません。

分解する前に周辺を十分洗浄し、綺麗にしてから組み付けます。

オートで調整される張りですが、ベアリングの位置は重要

すべての調整をしてから組み立てます。

もちろん周辺のパーツもチェックして消耗してるパーツが有れば交換になります。

今回はウォーターポンプも交換

分解したパーツ類は全て磨いてから組み付けるようにしてます。

最後は専用テスターでチェック

テスター上にもバルタイの数字が出ますので、ここでも確認します。

カムとスプロケットの位置関係ですが、車両の個体差や

過去交換した時のズレが絶対に無いのであれば室内側からだけで

交換できるタイベル作業ですが、KSPファクトリーでは

全てをチェックしながら作業をしています。

ありがとう御座いました!